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草葺きの種類

by 川上 幸生

草葺きの種類について。

茅葺き屋根は草葺き屋根のひとつの種類であり、茅(かや)と呼ばれるチガヤ、スゲ、ススキなどの「茅葺き屋根」と、稲藁、麦藁を使用した「藁葺き屋根」に分類される。茅や藁などのイネ科の植物は内部が空洞となっており空気を貯めることで保温性や断熱性に優れ湿気を防ぐ効果があるために古来ら屋根材として使われてきた。「藁葺き屋根」は茅よりも入手が簡単だが、茅に比べて耐久性は半分ぐらいしかない。

また自然素材のため役目を終えたものは最終的に堆肥として利用できる。また草葺き屋根は大掛かりな道具が必要なく、地元の材料が使われるため環境にも優しい屋根材料である。

しかし、茅葺屋根は現在防火の問題や「茅」を育てて収穫する「茅場(かやば)」の減少、職人の減少で少なくなっている。

「茅葺」は「茅」の根本を下に向けて葺く「真葺 き(まふき)」という方法が取られるが、これは根本を上に向けて葺く逆葺きより耐久性が高いのだが、棟近くで勾配が緩くなるため雨仕舞いの工夫が必要となる。

茅葺屋根を維持していく方法としては、全面的に葺き替える「丸葺き」、 屋根をいくつかに分割して葺き替える「分割葺き」、痛みのひどい部分に 少しずつ差して補修する「差茅(さしがや)」の 3 つの方法がある。

九州 や四国地方など温暖な地域は「丸葺き」が多く、東北地方や北信越などの日本海側は「差茅」で維持管理することが多い。その他の地域は「分割葺き」が一般的である。

メンテナンスのサイクルとしては築 20年目に差茅、30年目に丸葺きをおこなう。

茅葺屋根の葺き替えと聞くと、全部新しい茅で葺き直すと思うが、実際は全使用量の 1/4 から 1/3 は古茅が再利用され、また落とした茅は堆肥として利用する。 日常的なメンテナンスとしては、表面の雑草や苔を取り除く「苔落し」と「差茅」をおこなう。「苔落し」は苔の生えている茅面を1寸ぐらいの 厚みを削り取り、汚れを落とすと共に腐朽を抑える効果があります。

「差茅」は腐朽した茅を抜き取り、腐朽が軽い茅は引き出して腐朽部分 を刈り取る。間隙部や緩み部に切り茅を差し込み、「ガンギ」で叩いて屋根勾配に合わせていく。茅抜き取り時に、押し鉾竹まで抜け出す場合には、 鉾竹の交換、追加、縄の絞め直しも必要となります。

*写真は宮崎県古民家再生協会の坂口代表からいただいた写真を掲載させていただいています。

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