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茅場について

by 川上 幸生

茅場について。

チガヤやススキはイネ科の多年草で全国のいたるところに群生しており、イネ科の植物は、草刈り、火入れ、放牧などが続けられる限り毎年再生産することが可能な資材で、建築材料としては最適です。このように毎年茅を採集するために確保された土地のことを茅場といいます。

茅刈りの時期は北日本では雪の降る直前の10月~11月、関東以西の太平洋側では11月~12月が一般的です。積雪の少ない地方では早春に刈る例もあります。

茅刈り以上に労力を要するのが茅の運搬です。まず、茅を半分に裁断して運びます。平野ならともかく山腹の傾斜地では運搬もままならない。したがって薪炭林や採草地と共に切り拓かれた場所に茅場が設けられていることも多い。刈った茅は数日間茅場で乾燥させてからトラックなどで運搬します。雪国では秋に刈った茅を一冬茅場において春に掘り出してソリを利用して運ぶこともあります。

茅の貯蔵法には屋外貯蔵と屋内貯蔵があります。屋内であれば大半が屋根裏を利用し、いろりの煙であぶることで湿気や虫が付くのを防ぐことができ、30年でも40年でも貯蔵可能になります。

茅の集め方には、

1.自力採集

2.共同採集

3.茅頼母子(かやたのもし)

4.購入

などの方法があり、茅の自力採集は、自ら茅刈り・運搬・貯蔵をおこなうもので、共同採集と茅頼母子(かやたのもし)は共有茅場をもち労働を相互扶助でおこなうものです。茅を購入するようになったのは茅葺屋根が減って相互扶助ができなくなった結果だといえます。

*写真は宮崎県古民家再生協会の坂口代表からいただいた写真を掲載させていただいています。

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