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古民家調査時の契約書

by 川上 幸生

古民家鑑定士がおこなう古民家鑑定(古民家再生総合調査報告)においてお客様に確認しておいていただきたい注意事項としてお客様確認書というものを作成しています。

お客様確認書の内容を読んでいただいて署名いただいた後に調査を実施しています。内容的にはもし万が一建物の調査時に何か建物に損害を与えた場合には現状復旧をおこなうがそれ位以上の賠償責任は負えないことだったり、目視による調査なので見えない瑕疵が発生する場合があるなどです。

よく調査に当たってはお客様との契約書はないかとのお問い合わせをいただくことが多いのですが、調査をおこなう古民家鑑定士さんで契約書を作成していただくのは無論構いませんが、雛形として準備していないのは必要とはあまり考えていないからです

調査される古民家鑑定士資格者の方が建築士の方なら例えば業務で使われている重要事項説明で建物調査を業務内容として記載いただいてお作りいただいてもいいですが、そもそも建築士がおこなう設計業務や工事監理業務などは民法の諾成(だくせい)契約だと考えています。

諾成契約とは、当事者の合意のみで契約の効力が生じる契約のことを言います。お互いが合意すればつまり書面などは要らないというものです。

契約の効力が生じるには当事者の合意の他に、目的物の引き渡しが必要となるものを、要物契約と言います。 民法には13種類の典型契約が規定されており、消費貸借、使用貸借、寄託契約のみが要物契約とされており、それ以外は全て諾成契約に該当します。

古民家鑑定(古民家再生総合調査報告)調査も調査自体が契約の内容であり引き渡しする具体的な品物が無いからです(調査した結果をまとめた報告書は後日お渡ししていますが、報告書が目的ではなく調査行為そのものが目的だと考えています)。

建築行為自体も請負(民法第632条に記載のある当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約する 契約で)という形態で。諾成契約であり、契約書が無くても契約は成立しています。

建設業法上では一定の重要事項を記載した書面の交付義務が記載されていますが、重要事項の書面自体が契約の成立要件ではありません。

無論契約書を作成した方がお互いのトラブルの抑制になりますから契約書は作成する方がいいですが、無くても契約は成立しているということです。契約書に印紙が張っていないから契約は無効だとか、区トイ約束だから契約していないなどは通じないということです。ちゃんと約束したなら誠心誠意契約の実行をしなけらばなりません。それがプロだと思います。

契約書を作られる場合は一般社団法人日本建築士事務所協会連合会などが公開している重要事項説明書を修正してお使いになるか、

こちらからWardのデータがダウンロードできます。

一般社団法人リフォーム推進協議会の住宅リフォーム工事標準注文書などでもいいかと思います。こちらからPDFがダウンロードできますし、印刷物として購入も可能です。

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