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フローからストックへ

by 川上 幸生

住宅のフローからストックへのシフトについて。

2011年におこなわれた早稲田大学の小松幸夫教授の調査によると、在来工法の木造住宅の平均寿命は

1982年調査時37.69年、1990年40.63年、2005年の54.00年と最近建てられる住宅の方が経済情勢の変化や

質の向上により寿命は伸びてきている。

また木造住宅だから短命で、RC造だから長く持つということではなく建物寿命には建物面積の大小が

影響すると推測されている。

同小松教授により2011年調査された建物の完工後、残存率(取り壊されていない建物の比率)が

50%となるまでの年数によると木造住宅の推定寿命は65年と算出された。平成の時代が終わり令和となった今こそ新築主体の供給体制から改修主体の供給体制へとレトロフィット体制の構築が必要である。

欧米と日本の建物寿命の違いは地震や気候風土による外部的影響よりも、建物価値は維持されると考えて

メンテナンスを継続する欧米のマインドか、建物の価値はいずれなくなると考えメンテナンスをしない

日本のマインドの違いかもしれない。

<日本の住宅が短命になったと考えられる理由>

・戦後の生活環境の激変

・生活の洋風化→和風の衰退 、家具の増大→メンテナンスしにくい

・家電製品の普及→置き場所が必要→結果として住戸面積の増大

・設備水準の向上→内風呂の普及、給湯、冷暖房の普及、情報関連設備の普及→コストの増大

・建築構造のいわゆる経済設計、構造とプランの一致(間仕切=耐力壁)

                  →ライフサイクルに合わせた間取りの変更が出来ない

・法律や基準類の変化→都市計画の変化、震災発生による建築基準法の目まぐるしい改正

・法律や基準類はストックをどうするかの指標がない

などの問題が提起されている。

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