LOG IN

古民家no基礎

by 川上 幸生

伝統的工法の利用促進のための規制の合理化


建築基準法には伝統構法の規定は明確には示されていない。正確には木造軸組構法の規定がありその中で在来工法も伝統構法も含まれていると言う解釈になるのですが、

建築基準法施行令第 42 条(土台及び基礎)

第42条 構造耐力上主要な部分である柱で最下階の部分の使用するものの下部には、土台を設けなければならない。

2  土台は、基礎に緊結しなければならない。

と言う条文があり、実質的に在来工法の石場建て基礎は認められていません。

ただ昨今の空き家問題やインバウンドなどによる地域資源活用、シェアハウスや民泊の増加により伝統構法に対してもその特性を活かして残していこうという機運は高まっています。

今年、政令として伝統的工法の利用促進のための規制の合理化で石場建て基礎に関して緊結の解釈が緩やかとなり、地震時の水平方向の動きに対する規制はありますが、上下方向に関してはだぼ継ぎでの対応が可能となりました。


たぼ継ぎ等の接合方法に係る新規告示の制定(令第42条第1項第3号関係)

(ア) 令第42条第1項第3号に規定する柱と基礎を接合する構造方法は、次に掲げる基準に適合するものとする。

(i) 直径11ミリメートルの鋼材のだぼ(JIS G3101(一般構造用圧延鋼材)-1995に規定するSS400に適合するものに限る。)を基礎に緊結し、当該だぼを小径105ミリメートル以上の柱(構造耐力上主要な部分である柱で最下 階の部分に使用するものをいう。以下同じ。)に長さ90ミリメートル以上埋込む 方法又はこれと同等以上の耐力を有するだぼ継ぎによって、構造耐力上有効に接合 すること。

(ii) 腐食のおそれのある部分又は常時湿潤状態となるおそれのある部分に用いる場合には、有効なさび止めその他の劣化防止のための措置を講ずること。

(イ) 令第42条第1項第3号に規定する柱に構造耐力上支障のある引張応力が生じないことを確かめる方法は、次のいずれかに定めるものとする。

(i) 全ての柱(基礎に緊結した柱を除く。)において、柱の周囲の軸組の種類及び配 置を考慮して、当該柱に引張応力が生じないことを確かめること。

(ii) 令第46条第4項の規定による各階における張り間方向及び桁行方向の軸組の長さの合計に、軸組の種類に応じた倍率の各階における最大値に応じた次の表に掲げる低減係数を乗じて得た数値が、同項の規定による各階の床面積に同項の表2の数値(特定行政庁が令第88条第2項の規定によって指定した区域内における場合においては、同表の数値のそれぞれ1.5倍とした数値)を乗じて得た数値以上であることを確かめること。

つまり、今までは基礎(石)と柱は羽子板ボルトのようなもので、上下左右に動かないようにしなければならなかったものが、構造耐力上支障のない引張り力が生じないか、生じても安全であると確認されれば直径11ミリメートルの鋼材のだぼによる固定でもOKになったとのことです。

鋼材のダボでないといけないというのも少し引っかかりますが、古民家の未来のために少し前進です。

また、もう一点水平構面の変形を抑える役割の火打についても、伝統構法には火打がないために、板張り床でも変形を抑えれたらOKとされています。

床組・小屋ばり組の変形防止方法の基準に係る新規告示の制定(令第46条第3項関係)

(ア) 床組及び小屋ばり組の隅角に火打ち材を使用すること。

(イ) 床組及び小屋ばり組(次に掲げる基準に適合するものに限る。)の根太又ははり(以下「根太等」といい、根太等の相互の間隔が500ミリメートル以下の場合に限る。)に対して、厚さ30ミリメートル以上、幅180ミリメートル以上の板材をJIS G5508(くぎ)―2005に規定するN90を用いて60ミリメートル以下の間隔で打ち付けること又はこれと同等以上の耐力を有するようにすること。

(i) 横架材の上端と根太等の上端の高さを同一に納めること。

(ii) 各階の張り間方向及び桁行方向において、耐力壁線(次の(一)又は(二)に該当するものをいう。以下同じ。)の相互の間隔が、耐力壁線の配置に応じて、次の 表に定める数値以下であること。この場合において、耐力壁線から直交する方向に 一メートル以内の耐力壁(令第46条第4項の表一の軸組の種類の欄に掲げるもの をいう。以下同じ。)は同一直線上にあるものとみなすことができる。

(一) 各階の張り間方向及び桁行方向において、外壁線の最外周を通る平面上の線( (二)に該当するものを除く。)

(二) 各階の張り間方向及び桁行方向において、床の長さの10分の6の長さ以上で 、かつ、4メートル以上の有効壁長(耐力壁の長さに当該壁の倍率(令第46条 第4項の表1の倍率の欄に掲げる数値をいう。)を乗じた値をいう。以下同じ。) を有する平面上の線

LINE it!



川上 幸生
OTHER SNAPS