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古民家への入口

by 川上 幸生

古民家の雑学53

Amazonで発売中 古民家の雑学53 Kindle版

本書は平成22年に発売した「古民家検定本」に書かせて頂いた内容に加筆修正をしたAmazonで発売している電子書籍です。

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古民家ってなんなの?からはじまり、女性でも興味を持って頂けそうな雑学を古民家の語呂合わせで53編書いてます。

古民家の事が好きになるように、古民家の特徴、夏涼しい理由、歴史や庭の事、うだつや町家、屋根についても茅葺き、ワラ葺きの素材や屋根の形、テリやソリといった形状、鬼瓦の秘密、土壁や漆喰、カマドや囲炉裏や建具、果ては大工さんの道具までを網羅しています。

古民家入門書としてお読みいただければ幸いです。

表紙を飾るこの古民家は、徳島県脇町にある「旧永井家庄屋屋敷」で四方ぶた造りと呼ばれる形式です。

建物は横長で、梁間の狭い茅葺寄棟造り屋根の四方に本瓦葺の広い庇を付けた作りで、棟上に本瓦葺の煙出しがある外観と、内部の広大な土間に特徴があります。

平面は、基本的には土間と2列3室からなる六間取りで、土間の部屋側に幅1間半の板敷もあります。

四方ぶた造りとは、茅葺を蓋に見立てて、瓦屋根の上に茅葺の蓋を置いたような外観から。関西に大和棟と呼ばれる似たような形式があるので、それが四国に渡り変化したのではないかと考えています。

大和棟は茅葺の切妻やねの両サイドと軒先に瓦が回された作り、対して四方ぶた造りは寄棟屋根が違いとなります。

中身を少しご紹介 ご飯炊き名人は瓦焼き名人

瓦は古民家の屋根として美しいもので、現代でも和風の家の屋根には瓦が使われています。古民家は屋根が目立つデザインなので瓦が主役とも言えなくもありません。

瓦ぶきの屋根の事を甍(いらか)とも言います。

いらかの波と、雲の波~♪

歌にも出てきますよね。

銀色に輝く日本瓦の美しさは何とも言えません。この銀色に輝く瓦の事をいぶし瓦といいます。

瓦は粘土を焼いたものですが、いぶし瓦は焼いた最後に燻化(くんか)という処理をした物です。つまり燻製の様なものです。

燻化の方法は、窯の内部の温度が約850~900度ぐらいまで下がった時に一斉に必要量以上の燃料を吹き口から入れて吹き口や煙口を密閉して約30分~1時間還元蒸し焼き状態にします。最高温度から100~150度下がったら窯内の充満した炭素と適当な水分が化合して炭化水素となり瓦表面に付着してあの銀色が生まれます。

温度が高すぎると炭素が燃えてしまうし、低すぎると炭素が黒く固まってススになってしまいいぶし銀のきれいな発色になりません。いぶしの銀色は微粉の炭素が瓦表面の肌に突き刺さり、付着する事により乱反射して銀色に見えるまさに工芸品の様なものなのです。

瓦の上手い焼き方というのは、はじめちょろちょろ中ぱっぱ、最後はゆっくり冷ましていくとい言わばご飯を釜で炊くのと同じような火加減がポイントです

毎日ご飯を釜で炊いているお母さんならきっといい瓦が焼けるんじゃないでしょうか。

瓦にはいぶし銀の瓦のほかにも釉薬をかけて焼くゆうやく瓦や焼いている途中で岩塩を焚口から投入して作る塩焼瓦、何も付けない無ゆう瓦などがあります。現在広く一般的に使われている物はセメントで作ったセメント瓦やカラーベストと呼ばれるセメントを原材料に圧縮して塗装した商品や金属製の物が出回っていますが、耐久性などから考えると、やっぱり粘土の瓦が一番いい気がします。

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川上 幸生
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